練馬区の辻内科クリニックで高齢者の方の嚥下機能検査実施中

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嚥下機能検査

嚥下機能検査のご紹介

辻内科循環器科歯科クリニックでは平成23年8月より、日本歯科大学口腔リハビリテーションセンターと連携し嚥下機能検査(VE検査・VF検査)を開始致しました。

脳卒中の後遺症等により「飲み込む力」が低下すると、誤って気管に食べ物が入る、いわゆる誤嚥の危険性が高くなります。嚥下機能検査は、誤嚥リスクが高い状況下で、なるべく安全に食べられる方法を調べるための検査です。その方に合った食事の形態・姿勢、介助方法を見つける事が大きな目的です。さらに、患者さんはもとより、ご家族・ケアマネージャー・ケアワーカーにも嚥下状態を理解していただく事で、嚥下機能に応じたケアが可能になり、誤嚥性肺炎や窒息などの重篤なケースの回避に繋がります。
また、胃ろう・IVH・リザーバー等で栄養補給している方に対しては、嚥下機能検査によって経管栄養からの離脱の可否を判定できます。すべての栄養補給は無理でも、「食の楽しみ」として少しでも経口摂取ができるかどうかを検討します。

嚥下内視鏡検査( VE:Videoendoscopic evaluation )
嚥下内視鏡検査( VE:Videoendoscopic evaluation )
嚥下内視鏡検査( VE:Videoendoscopic evaluation )

VE検査は、専門医が直径5mm程度の細い経鼻内視鏡を用いて、唾液をはじめ種々の食品の飲み込みを観察します。実際には、口腔・咽頭・喉頭・食道入口部を観察して、内視鏡の画像を動画で記録します。
患者さん・ご家族・医療スタッフ(医師・セラピスト・看護師)が画像を一緒に見て話し合い、専門医が摂食嚥下機能を評価します。
VE検査のメリットは、患者さんが実際に食べているもの・食べたいものを用いる点です。日常生活に近い、より実践に則した方法と言えます。

咽頭残留(喉頭蓋谷)
咽頭残留(左梨状窩)
嚥下反射の遅延
嚥下造影検査( VF:Videofluoroscopic examination )
嚥下造影検査( VF:Videofluoroscopic examination )

VF検査は、患者さんに造影剤入りの検査食を嚥下してもらい、検査食の流れ・嚥下関与器官の動きをX線透視画像にて観察します。口腔内の食塊動態・喉頭挙上の程度・喉頭侵入の有無などの評価に役立ちます。VE検査に比べるとX線被曝はありますが、内視鏡の違和感がないこと、嚥下最中の誤嚥を観察しやすいことが特長です。

嚥下機能検査の意義
嚥下機能検査の意義

いずれの検査も誤嚥の有無・ムセの程度などから、患者さんの食べる能力を評価します。誤嚥や咽頭残留(食べ物を飲み込んだ後にのどに残ること)がある場合、姿勢・食物形態を変えて、一口量を調整する等の嚥下法を試しながら効果を検討します。『検査中に試すことができる』 ここに嚥下機能検査の大きな意義があります。翔洋会では検査結果に応じて、言語聴覚士・作業療法士を始めとした医療スタッフによるリハビリテーション(摂食機能療法)を実施しており、摂食嚥下障害でお困りの方の「食」生活を改善・維持するための支援を行っております。